オウンドメディアの目的は、優良顧客の獲得です。例えば、自社の商品やサービスに関する役立つ情報を発信します。そうすることで、関心を持つユーザーが集客できます。その結果、売上げにつなげることができます。
ポイントは、大きく2つあります。一つ目は、集客です。ターゲットユーザーが検索するキーワードを意識して、コンテンツを制作します。二つ目は、成約です。具体的には、商品の申し込みや会員登録などがあります。
本記事では、オウンドメディアの目的について解説します。
Contents
1. オウンドメディアの目的とは
オウンドメディアは、売上に直接つなげるインターネット広告とは性質が異なります。ここでは、オウンドメディアの目的について解説します。
1-1. 商品・サービスの認知度を高める
どんな企業の商品・サービスにも、必ず魅力があります。商品・サービスが存在するということは、需要と供給が成り立っているということです。そこで消費者が商品を購入するポイントを分析し、そこを深く掘り下げることで商品・サービスの認知度がアップします。
例えば、英会話教室を運営しており、その生徒さんを募集したいとします。英会話を学びたい人のニーズが、「授業内容」「価格」「講師」「立地」とします。その中で、一番の強みを掘り下げてコンテンツを作成します。
仮にサッカー好きなイギリス出身の講師がいる場合、「応援の英語表現」「サッカーの歴史からくる用語」などをマメ知識として展開するのも、面白いでしょう。ユーザーの好奇心をくすぐるコンテンツから、自社サービスへ誘導できるのは、オウンドメディアならではです。
1-2. 客観的な記事で商品・サービスのメリットを訴求する
現在のユーザーの購買行動は、購入を検討している商品・サービスの情報を幅広く集めます。例えば、あるジムが話題になっている時、「〇〇ジム 口コミ」と検索する方がかなりいます。
そしてそのジムの会員になった人の感想を読むことで、サービスレベルや接客対応、コストパフォーマンスが入会前に把握できます。当然、どんな投稿にも誹謗・中傷の書き込みはあります。しかし、投稿件数が一定数以上あると、ユーザーの満足度の近似値に近づきます。
このように、今のユーザーは「情報のリアリティ」を求めています。もちろんインターネット広告でも、ランディングページの中に「ユーザーの生の声」や「サービス満足度データ」を入れることはできます。
しかしオウンドメディアの場合、ユーザーの満足度を多角的に掘り下げることができます。そのアプローチの多様性と情報量が、信頼感を醸成させる効果があります。
1-3. 自社製品・サービスの受注を獲得する
オウンドメディアは、基本的にはユーザーに役立つコンテンツがメインです。しかし運営側としては、時間とコストをかける以上、それを回収する必要があります。
そのため、自社の製品やサービスに関するお役立ち情報を発信しながら、上手に受注につなげる工夫がとても重要です。
例えば、オウンドメディアのメイン画像部分を、自社製品・サービスの告知として利用する方法があります。CMのように展開することで、訪れたユーザーに訴求することができます。
また、右カラムのウィジェットやコンテンツ下にバナー広告を掲載するという方法があります。
コンテンツの中に、上手に告知をする方法もあります。例えば、単純な商品名やサービス名の紹介ではなく、コンテンツの趣旨に沿った流れで告知すると、クリック率が上がる傾向があります。
1-4. 幅広いメディアデータが収集できる
オウンドメディアは自社で運用するので、全てのデータを把握することができます。例えば、「PV」「UU」「ユーザーの流入経路」「コンテンツの人気ランキング」「離脱率」「検索クエリ」など多くの種類があります。
この中でも、「受注につながるキーワード」は特に重要です。通常集客力をつけるためには、月間検索ボリューム回数が多いキーワードを軸にしたコンテンツを重視しがちです。
これはこれで正論なのですが、実はこういった「ビックキーワード」や「ミドルキーワード」は難易度が高い傾向があります。しかも、同業界でドメインパワーが高く、専門化が執筆している場合もあります。
そこで、狙い目なのがスモールキーワードで競争性が低いものです。かつこれで受注につながりやすい場合、経営的には優先順位の高いキーワードになります。
2. オウンドメディアの面白さ
オウンドメディアに限らず、自社でWebサイトを保有・運営する楽しさは、「施策と効果」の相関関係が把握できることです。意外と、この部分にスポットが当てられていません。
どんなキーワード、タイトル、写真、情報構成が、どんな効果を生むのか。またどの部分をどう改善すれば、何の数字がどう変化するのか。具体的にいうと、Googleアナリティクスやサーチコンソールだけでも、相当把握することができます。
従来のテレビや雑誌、ラジオなどのメディア及びメガサイトは、そのメディアデータは外部の人間にはわかりません。しかし自社でメディアを構築すると、成長プロセスが手に取るようにわかります。
例えばガーデニングのように手入れをすれば、自社メディアは必ず成長できます。また客観的数字を正確に把握し、行動を起こせば、ノウハウがストックされていきます。
この醍醐味こそが、オウンドメディアの真骨頂といえます。
3. まとめ
オウンドメディアは、自分次第でどうにもなります。
確実にいえることは、データを真摯に把握し、PDCAを真面目に回せば、間違いなく成長していきます。
インターネット広告は、出稿金額に比例します。極論を言えば、多くの場合、大手企業に中小企業は勝てません。しかし、コンテンツマーケティングは情報の良質性で、中小企業が大手企業に勝てる面白さがあります。
オウンドメディアは、小規模でスタートすることも可能です。月額20万円で小さくスタートし、成果が出始めてから投下資本を増額するパターンも多いです。
近年オウンドメディアに取り組む企業が増加しているのは、その経済合理性が認知され始めたと考えられます。