マーケティング用語集

1. あ行

1-1. AIDMA(アイドマ)の法則

AIDMA(アイドマ)の法則とは、1920年代にアメリカのローランド・ホールが提唱した広告に対する消費者の購買心理プロセスのことです。それぞれ、Attention(注意) Interest(興味) Desire(欲求) Memory(記憶) Action(行動)の頭文字をとったものです。つまり、Attentionは認知段階、Interest、 Desire、Memoryは感情段階、Actionは行動段階になります。

1-2. AISAS(アイサス)の法則

AISAS(アイサス)の法則とは、インターネットの情報をもとにした消費者が商品を購入するまでの行動プロセスです。認知・注意(Attention)」→「興味・関心(Interest)」→「検索(Search)」→「行動(Action)」→「共有(Share)」の5段階で表しています。有名な事例としては、SNS比率の高いファンが多いスターバックスがあります。スターバックスは広告にほとんど予算をかけていません。「季節ごとの新商品での話題喚起」や「ハッシュタグ検索の活用」、「写真映えするメニュー開発と拡散」「ユーザーの商品に対する感想の共有」でマーケティングで成功しています。

1-3. アクセス解析

アクセス解析とは、Webサイトに解析ツールを装備し、日々のユーザー訪問者数やサイト滞在時間、人気のコンテンツ、成約数などを把握することです。Webマーケティングは現状を正確な数字で把握し、課題を明確にして改善することができます。その大きな土台となるのが、アクセス解説です。代表的なアクセス解析ツールとしては、Googleアナリティクスがあります。

1-4. アフィリエイト

アフィリエイトとは、成果報酬型広告のことです。インターネット広告の手法の一つで、例えばブログ運営者がアフィリエイト・サービス・プロバイダ(ASP)に登録されている広告をブログに掲載し、その広告経由でユーザーが商品やサービスを購入した場合、売上の一部が還元されます。ネット環境があれば初期費用0円で始められるため、正社員や主婦の副業として取り組む人が増えています。

1-5. インサイト

インサイトとは、直訳すると「直観」や「洞察」という意味です。マーケティング的には、「消費者がモノを購入するツボ」といった意味に使われます。購買欲求の引き金的なもので、現代のマーケティングは消費者自身も自覚していない潜在的な欲求をどう見抜くかが大切になってきています。

1-6. Webアプリケーション

Webアプリケーションとは、インターネットを通じて特定の機能を利用できるようにしたものです。処理はPCではなくサーバー上で行われ、Webブラウザ上で表示されています。またアプリケーションをPCにインストールする必要はありません。

例えばAmazonなどのECサイトも、Webアプリケーションです。自分が欲しい商品名や関連語を打ち込むと、関連した商品が表示されます。このようにWebアプリケーションの画面はHTMLで表現され、PCさえあれば簡単に利用できます。

1-7. NDA(エヌディーエー)

NDA(エヌディーエー/Non-Disclosure Agreement)は、日本語では「秘密保持契約」と訳されます。一般的な日本のビジネスシーンでは、「従業員雇用」や「業務委託」「業務提携」で自社のノウハウや個人情報の漏洩を防止するために使われます。

1-8. エンゲージメント

エンゲージメント(engagement)には、もともと「婚約」「約束」という意味があります。マーケティングの場面では、商品やブランドを通した企業と顧客との深いつながりや関係性を意味します。

 

2. か行

2-1. カスタマージャーニー

カスタマージャーニーとは、顧客が商品・サービスと出会い、購入・契約に至るまでの道筋のことです。これを可視化したものを、カスタマージャーニーマップといいます。例としては、「興味関心」「情報収集」「評価・比較検討」「購入」「シェア・拡散」といったフェーズがあります。

2-2. 検索アルゴリズム

検索アルゴリズムとは、特定の文書に順位をつけて、関連性の高いものから上位表示させるものです。Googleのランキングシステムは、「検索意図の把握」「Webページの関連性」「コンテンツの品質」「ユーザビリティ」「現在地や検索履歴」の5つを重視することを公開しています。

2-3. コンバージョン

コンバージョンとは、Webサイトを訪問したユーザーが「会員登録」や「資料請求」、「商品購入」といったサイトの利益につながる行動のことです。代表的な例としては、ECサイトの「購入する」ボタンです。インターネット広告の施策を実施する場合、広告経由での訪問者数のうちどれぐらいの人数がコンバージョンしたかを算出したものが、コンバージョン率になります。コンバージョン率を上げるための改善策としては、「バナークリエイティブのABテスト」や「ランディングページのPDCA」などがあります。

 

3. さ行

3-1. サブスクリプション

サブスクリプション(subscription)とは、商品やサービスを所有・購入せずに、一定期間利用できる権利に対して料金を支払うビジネスモデルのことです。「サブスク」と略していうことも多く、有名なものとしては動画配信サービスの「Netflix(ネットフリックス)」や「Amazonプライムビデオ」、電子書籍の「dマガジン」、食品の「Oisix(オイシックス)」などがあります。

3-2. CGI

CGI(Common Gateway Interface)とは、Webブラウザの要求に対してWebサーバが外部プログラムを呼び出します。その実行結果が、Webブラウザに送信される仕組みです。CGIのプログラムは、Perlというプログラミング言語によって作られています。

CGIの仕組みによってWebサーバから起動されたプログラムを、CGIプログラムといいます。CGIの代表的な使用例としては、「Web掲示板」「Webチャット」「メール送信フォーム」「アクセスカウンタ」「日記システム」などがあります。

3-3. 市場調査

市場調査とは、市場における自社の商品やサービスの「認知度」「顧客ニーズ」「顧客満足度」などを調べることです。代表的な手法としては、「アンケート調査」「郵送・FAX」「インターネット」「ビックデータ分析」「対面インタビュー」「電話調査」「街頭調査」「覆面調査」などがあります。

3-4. スコアリング

スコアリングとは、個別の見込み顧客が持つ自社への価値を予測し、その価値を点数化することです。指標としては、「企業規模」「業種」「所在地」「予算規模」「ニーズ」「導入時期」「特定ページへのアクセスの有無」などがあります。この点数をもとに、顧客ごとにどの施策を実行するかといった選定ができるようになります。

3-5. CRM

CRM(Customer Relationship Management)とは、顧客情報を管理するシステムのことです。「名刺」や「購買情報」「過去の取引情報」などを一元管理・共有することで、営業活動を支援します。

3-6. SFA

SFA(Sales Force Automation)とは、営業支援システムと訳されます。企業の営業部門の業務プロセスを自動化するシステムで、営業プロセスの最適化や案件を効率的に管理できるというメリットがあります。具体的には、「顧客管理」「案件管理」「行動管理」「予実管理」「商談管理」があり、営業活動の見える化が実現できます。

3-7. ソーシャルメディア

ソーシャルメディアとは、TwitterやFacebookなどのSNS、YouTubeやブログなどに代表される双方向のインターネットメディアです。大きな特徴として、ユーザー同士の繋がりを促進する仕組みがあることです。クチコミ効果に代表されるように、今やWebマーケティングにおいてソーシャルメディアは欠かせない要素になっています。

 

4. た行

4-1. ダイレクトマーケティング

ダイレクトマーケティングとは、企業が顧客もしくは潜在顧客とコミュニケーションを取り、販売促進を行うマーケティング手法です。チラシやカタログなどの印刷物を郵送したり、SNSやメールや電話、FAXを活用したものなどがあります。

4-2. チャネル

チャネルとは、集客するための媒体や流入経路のことです。チャネルが多いほど、多くのユーザーが集まります。マーケティング施策としては、各チャネルごとの実数を把握し、効果的な集客方法を打ち出します。例えばコミュニケーション・チャネルには、「インターネットネット」「テレビ」「ラジオ」「新聞」「雑誌」「屋外広告」などがあります。

4-3. 動画マーケティング

動画マーケティングとは、映像やアニメーションによる動画コンテンツを活用したマーケティング手法です。

 

5. な行

5-1. ナショナルクライアント

ナショナルクライアントとは、全国で自社製品を販売している広告主(クライアント)のことです。広告やマーケティングの分野で使われる言葉で、莫大な広告宣伝予算を持っている大企業を指すケースが多いです。

5-2. ナビゲーションメニュー

ナビゲーションメニューとは、Webサイトの目次部分のことです。多くのWebサイトでは上部部分に設置されており、訪問したユーザーが迷わずに欲しい情報に辿り着けるように設計されています。基本的にナビゲーションメニューは全てのページ共通の場所に設置し、ユーザーの離脱率を抑える機能を果たします。Webサイトの理想としては、ユーザーが知りたい情報が掲載されているページに辿り着くのは「3クリック以内」とされています。

 

6. は行

6-1. ハインリッヒの法則

ハインリッヒの法則とは、「1件の重大事故の裏には、29件の軽微な事故と300件の怪我に至らない事故がある」というものです。この法則を提唱したハーバート・ウィリアム・ハインリッヒは、損害保険会社に所属する統計分析の専門家でした。この考え方は「1件の重大なクレームの背後には、29件の軽微なクレーム、300件の不満がある」というように、他にも当てはめることができます。

6-2. バズマーケティング

バズマーケティングとは、意図的にクチコミを発生させ、特定の商品やサービスの長所や特徴に関する感想を拡散していく手法です。例えばあるスキンケアの売上促進をしたい場合、コアターゲットと重なるインフルエンサーに使ってもらい、インスタグラムやブログで紹介してもらいます。そうすることで、特定の層に商品の認知度が広まります。

6-3. ブルーオーシャン戦略

ブルーオーシャン戦略(Blue Ocean Strategy)とは、INSEAD(欧州経営大学院)教授のW・チャン・キム (英語版)とレネ・モボルニュ (ドイツ語版)が著したビジネス書の中で述べられている経営戦略論です。「ブルー・オーシャン(青い海)」とは競争のない理想的な未開拓市場のことで、これの反対が競争の激しい「レッド・オーシャン(赤い海)」です。

6-4. フェイスシート

フェイスシート(Face Sheet)とは、介護や医療利用者がどのような人物なのかを記録した、いわば個人情報です。具体的な項目としては、「名前」「住所」「電話番号」「生年月日」「家族構成」などがあります。介護業界の場合、利用者がサービスを利用する初回時に作成します。

6-5. ペルソナ

ペルソナとは、企業が提供する商品・サービスの典型的なユーザーモデルのことです。具体的には、「氏名」「年齢」「性別」「居住地」「職業」「勤務先」「年収」「家族構成」だけでなく、「今までの生い立ち」「性格」「消費行動」といったものまで詳細に設定する場合もあります。ペルソナを設定することで、マーケティング施策の立案の精度が向上するというメリットがあります。

 

7. ま行

7-1. マイニング

マイニングとは、仮想通貨の取引の承認に必要な計算作業に協力し、その対価として新規発行された仮想通貨を得ることです。仮想通貨は不正を防止するために、ブロックチェーンといわれる取引台帳のようなものを実装しています。この更新のためには、膨大な計算が必要です。最初に更新に成功したマイナーと呼ばれる人に、この報酬が支払われます。そのため、日夜マイニング(採掘)に励むマイナーと呼ばれる人達が世界中にいます。

7-2. マズローの欲求5段階説

マズローの欲求5段階説とは、人間心理学の生みの親といわれている心理学者アブラハム・マズローによる人間の欲求を5段階に理論化したものです。その5段階の欲求とは、「生理的欲求」「安全欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現欲求」です。この理論は、人間は本能的な欲求を満たすと、徐々に高度な欲求を満たそうとする心理的行動を表しています。

7-3. マーケットイン

マーケットインとは、顧客のニーズをもとに製品開発・サービス開発を行うことです。今やモノを作れば売れる時代ではなく、顧客の需要にどう応えられるかという視点が、設計段階で求められています。

7-4. マーチャンダイジング

マーチャンダイジング(Merchandising)とは、自社の商品やサービスを販売する上での価格設定や販売方法の計画や活動のことです。単に商品化計画といわれることもあります。アメリカマーケティング協会は、「適正な商品」「適正な価格」「適正な数量」「適正な場所」「適正な時期」という5つの適正を定義しています。またマーチャンダイジングを実行する人を、マーチャンダイザー(MD)といいます。

 

8. や行

8-1. ユニークユーザー(UU)

ユニークユーザー(Unique User)とは、ホームページのあるページが何人に見られたかを表す数字です。同じ人物がそのページを何回見ても、ユニークユーザーは1です。ユニークユーザーの計測方法は、パソコンのIPアドレスをもとにしているため、複数のPCを共有している場合は正確な数値にならない場合があります。

8-2. ユーザーインターフェース(UI)

ユーザーインターフェース(UI)とは、ユーザー(利用者)と商品やサービスが接する接点(インターフェース)のことです。一般的には、パソコンやスマートフォンなどのデバイスを示すことが多く、ユーザーを迷わせない使いやすさを追求するテーマで使用されます。

 

9. ら行

9-1. リードジェネレーション

リードジェネレーションとは、自社の製品・サービスに関心を持つ見込み顧客を獲得するための活動のことです。語源は、リード(lead)と獲得する(generation)です。具体的な例としては、「オウンドメディアで自社のサービス分野に興味を持つユーザーを集める」や「展示会で名刺を交換する」などがあります。

9-2. レコメンデーション(リコメンデーション)

レコメンデーション(リコメンデーション/recommendation)とは、ECサイトにおいて消費者の過去の訪問履歴や購買履歴をもとに関心の高そうな情報を提示することです。レコメンドエンジンには、「ルールベースレコメンド」「コンテンツベースフィルタリング」「パーソナライズドレコメンド」「協調フィルタリング」「画像・音声解析レコメンド」「グラフAI技術」「ハイブリッドフィルタリング」という主に7つのアルゴリズムがあります。

9-3. ロングテール

ロングテールとは、商品売上グラフで、縦軸を販売数、横軸を商品とした場合、ニッチな商品が恐竜の尻尾(tail)のように長く伸びる状態になるためこのように呼ばれます。つまり、ニッチな商品はそれぞれの販売数量は少ないものの、売れる種類は多岐に渡ることを示しています。

 

10. わ行

10-1. ワントゥワンマーケティング

ワントゥワンマーケティング(One To One Marketing)とは、顧客一人一人の属性や興味、購買履歴などに基づいて、マーケティングを行うことです。代表的な例としては、リターゲティング広告があります。リターゲティング広告は、ユーザーが閲覧した製品の広告を、Cookieの情報をもとに表示させる仕組みです。

TOP