不動産用語はこれをおさえればOK!今すぐ役立つ用語とは?
1. ア行
1-1-1. 赤道(あかみち)件
赤道(あかみち)とは、公図上で赤色で表示されることが多い公有地の通路を指し、正式には「里道(りどう)」と呼ばれます。かつて地域の生活道路として使われていた道で、国や自治体が所有する場合が一般的です。現在は道路として機能していないケースもあり、建築や売買の際に支障となることがあります。赤道は原則として私有地にできず、払い下げや用途変更には行政手続きが必要です。接道条件や通行権に影響するため、土地取引時には公図や現地確認が重要となります。
1-1-2. 空地条例
空地条例とは、市町村が定める規制で、所有者不明や放置されている空き地の管理を義務付ける制度です。目的は、環境保全や防災の観点から、地域の安全で快適な生活環境を維持することにあります。具体的には、雑草の繁茂やゴミの投棄を防ぐための草刈りや整地、雑草の除去、害虫や害獣の発生防止のための管理が求められます。放置された空き地は火災や害虫の発生源となることがあるため、条例違反の場合は行政指導や罰則が適用されることもあります。不動産所有者は、空地管理の責任を理解して適切に維持する必要があります。
1-1-3. あて物件
あて物件とは、実際には成約させる意思がない、またはすでに取引が困難であるにもかかわらず、集客目的で広告や紹介に使われる物件を指します。相場より極端に安い条件で掲載されることが多く、問い合わせを促した後、別の物件へ誘導する手法に用いられます。これは「おとり広告」に近い性質を持ち、宅地建物取引業法や公正競争規約により問題視されています。消費者は条件が良すぎる物件には注意し、複数の情報源で確認することが重要です。
1-1-4. RC造(アールシーぞう)
「RC造(アールシーぞう)」とは、鉄筋コンクリート造(Reinforced Concrete)の略称で、鉄筋とコンクリートを組み合わせた建築構造を指します。鉄筋は引張力に強く、コンクリートは圧縮力に強いため、両者を組み合わせることで高い耐震性と耐久性を実現できます。マンションや中高層建築で多く採用され、防音性や耐火性にも優れている点が特徴です。一方で、木造に比べ建築コストが高く、工期が長くなる傾向があります。長期的な資産価値や居住性能を重視する場合に選ばれやすい構造です。
1-1-5. 1号市街地(いちごうしがいち)
1号市街地とは、主に首都圏整備法などの関連法令で用いられる区分で、既に市街地として形成され、人口や建物が集積している区域を指します。計画的な都市整備や再開発を進める対象エリアとされ、住宅・商業・業務機能が集中的に配置されているのが特徴です。インフラや交通網が整っているため利便性が高く、不動産価値も比較的安定しやすい傾向があります。一方で、建築規制や用途制限が設けられる場合もあり、開発や建て替えの際には法令確認が不可欠です。都市計画や不動産取引を理解するうえで押さえておきたい用語です。
1-1-6. 居抜き
居抜き(いぬき)とは、前の入居者が使用していた内装や設備、什器などを残した状態で貸し出す、または売却する物件を指します。飲食店や美容室などの店舗物件で多く用いられ、厨房設備やカウンター、配管などがそのまま引き継がれるのが特徴です。初期費用や開業準備期間を抑えられるメリットがある一方、設備の老朽化やレイアウト変更の制約がデメリットとなる場合もあります。契約時には、残置物の範囲や修繕責任を明確に確認することが重要です。
1-1-7. 内金(うちきん)
内金(うちきん)とは、売買契約の締結前後に、売買代金の一部として先に支払う金銭を指します。主に契約成立の意思表示や支払い能力を示す目的で用いられ、手付金とは別に扱われる場合もあります。内金は最終的に売買代金の一部に充当されますが、解約時の扱いは契約内容によって異なります。手付金のような解約権の効力を持たないケースもあるため注意が必要です。支払いの目的や返還条件を事前に確認し、契約書に明記してもらうことが重要です。
1-1-8. 上物
上物(うわもの)とは、土地の上に建っている建物や構造物を指す言葉です。戸建住宅やアパート、倉庫、店舗などが上物に該当し、土地そのものと区別して使われます。不動産取引では「土地値」と「上物価値」を分けて評価することが多く、特に築年数が古い建物は、上物の価値が低く見積もられる、あるいは解体前提で評価されるケースもあります。その場合、「上物あり土地」や「古家付き土地」といった表現が用いられます。土地活用や投資判断を行う際に、上物の状態や活用可能性を見極めることが重要です。
1-1-9. LDK(エル・ディー・ケー)
LDKとは、L=リビング(居間)、D=ダイニング(食事室)、K=キッチンを組み合わせた間取り表記です。居住空間の中心となる共有スペースを一体化、または連続した空間として配置している点が特徴です。例えば「2LDK」は、LDKに加えて独立した居室が2部屋あることを意味します。LDKの広さは物件の快適性や家族構成に大きく影響し、一般的に8畳以上でLDK表記が使われます。生活動線が良く、開放感を得やすいため、現代の住宅で主流の間取りとなっています。
2. ヵ行
2-1-1. 家屋価格等縦覧帳簿
家屋価格等縦覧帳簿とは、固定資産税の課税対象となる家屋の評価情報を一般に閲覧できるようにまとめた帳簿です。各家屋について、家屋課税台帳に登録された家屋番号や所在地、構造、床面積などの情報とともに、その価格(評価額)が記載されています。閲覧は、納税者や利害関係者が確認できるように市役所などで行われ、税額の妥当性を把握する目的があります。管理・公示の責任は市町村長にあり、透明性の確保と納税者保護に重要な役割を果たしています。不動産取引や資産管理の参考資料としても活用されます。
2-1-2. 瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)
瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)とは、売買した不動産に契約時に想定されていなかった欠陥(瑕疵)が見つかった場合に、売主が負う責任のことです。雨漏りや構造上の欠陥、シロアリ被害などが該当します。買主は修補請求や損害賠償、契約解除を求めることができます。なお、民法改正により現在は「契約不適合責任」という考え方に置き換えられていますが、実務や慣習上、瑕疵担保責任という用語もなお使われています。
2-1-3. 基礎耐震工事
基礎耐震工事とは、建物の基礎部分を強化して地震への安全性を高める工事を指します。まず既存建物に対して耐震診断を行い、耐震性能の不足や劣化状況を確認します。その結果に基づき、耐震性向上のための耐震補強や補強工事を実施します。具体的には、基礎の増厚、鉄筋の補強、コンクリートの打ち増しなどが行われます。日本では耐震改修促進法により、必要な建物の耐震改修を推進しており、基礎耐震工事は安全性向上と災害リスク軽減に不可欠な施工として位置づけられています。
2-1-4. 基準地価
基準地価とは、都道府県が毎年公表する土地価格の指標で、正式には都道府県地価調査による価格を指します。毎年7月1日時点の標準的な土地の価格を評価し、9月頃に公表されます。基準地価は、土地取引の目安や不動産鑑定の基準、公共事業の用地取得価格の算定などに活用されます。国が公表する「公示地価」と並ぶ代表的な地価指標で、都市部だけでなく地方も幅広くカバーしている点が特徴です。地域ごとの地価動向を把握するうえで重要な不動産用語です。
2-1-5. 逆線引き
逆線引きとは、都市計画における区域区分の見直しにより、従来の市街化区域を市街化調整区域へ変更することを指します。人口減少や市街地の拡散抑制、インフラ維持コストの削減などを目的として行われます。逆線引きが行われると、原則として新たな建築や開発が制限され、土地利用は農地や自然環境の保全を重視した形へと転換されます。その結果、地価の下落や土地活用の自由度低下が生じる場合もあります。不動産取引では、将来的な区域変更の可能性を含め、都市計画の動向を事前に確認することが重要です。
2-1-6. 客付け(きゃくづけ)
客付け(きゃくづけ)とは、売却や賃貸募集をしている物件に対して、購入希望者や入居希望者を見つける業務を指します。主に買主側・借主側を担当する不動産会社の役割で、物件紹介や内見対応、条件交渉などを行います。売主や貸主から直接依頼を受ける「元付け」に対し、客付けはエンドユーザーを連れてくる立場です。売買・賃貸ともに取引成立の成否を左右する重要な工程であり、集客力や提案力が成果に直結します。不動産業界特有の実務用語として頻繁に使われます。
2-1-7. 金消(きんしょう)
金消(きんしょう)とは、金銭消費貸借契約の略称で、主に住宅ローンを利用する際に金融機関と締結する契約を指します。借主が金融機関から資金を借り入れ、利息を付けて返済することを定めた重要な契約です。金消契約では、借入金額、金利、返済期間、返済方法、遅延時の対応などが明記されます。不動産売買では、売買契約後から決済・引き渡し前に締結されるのが一般的です。契約内容は長期的な返済に直結するため、条件を十分に理解することが重要です。
2-1-8. 景観計画区域
景観計画区域とは、良好な景観を保全・形成するために、市町村や都道府県などの景観行政団体が定める区域です。各団体は区域ごとに景観計画を策定し、建築物の高さや色彩、配置などについて形態意匠の制限を設けます。場合によっては、建築可能な敷地面積の最低限度や緑化率などが定められることもあります。これにより、地域の歴史や自然環境と調和した街並みづくりが促進されます。不動産の建築や開発を行う際には、事前に該当区域かどうかを確認し、届出や協議が必要となる点に注意が必要です。
2-1-9. 決済(けっさい)
決済(けっさい)とは、売買契約における代金の支払いと所有権の移転を正式に行う手続きを指します。通常、金融機関の融資実行と同時に、売主へ代金を支払い、土地や建物の所有権移転登記を行います。また、固定資産税や管理費などの精算も同時に行われます。決済は物件引き渡しの前提となる重要なステップであり、買主・売主・仲介会社・司法書士などが立ち会うのが一般的です。これをもって契約上の権利義務が完了し、取引が正式に成立します。
2-1-10. 建ぺい率
建ぺい率(けんぺいりつ)とは、敷地面積に対して建物を建てられる面積の割合を示す指標です。計算式は「建築面積 ÷ 敷地面積 ×100」で表され、用途地域ごとに上限が建築基準法で定められています。例えば建ぺい率50%の土地では、100㎡の敷地に対し建築面積は最大50㎡までとなります。建ぺい率は、建物の密集を防ぎ、日照や通風、防災性を確保する目的があります。住宅購入や土地活用を検討する際には、希望する建物規模が実現できるかを判断する重要なポイントです。
2-1-11. 公示地価
公示地価とは、土地取引の指標となる価格を国が毎年公表する制度で、正式には地価公示と呼ばれます。国土交通省が選定した全国の標準地について、2名以上の不動産鑑定士が鑑定評価を行い、その結果を土地鑑定委員会が審査・決定します。公示地価は、適正な地価形成を促すことを目的としており、不動産売買や相続税評価、公共事業用地の取得価格算定などの参考として幅広く利用されます。実際の取引価格とは異なる場合もありますが、客観的な土地価格の目安として重要な役割を担っています。
2-1-12. 個信
個信(こしん)とは、個人信用情報の略称で、住宅ローンや賃貸契約の際に、金融機関や不動産会社が申込者の信用状況を確認するための情報を指します。信用情報機関に登録されている過去の借入履歴、返済状況、延滞記録、債務整理の有無などが含まれます。ローン審査や入居審査の判断材料として利用され、個信に問題がある場合は融資や契約が難しくなることがあります。契約者の信用力を客観的に評価するため、不動産取引では重要な審査基準の一つです。
3. サ行
3-1-1. 再案
再案(さいあん)とは、購入や賃貸の申込みを行った後、条件が合わなかった場合に改めて提示される新たな提案を指します。価格や賃料、引き渡し時期、設備条件などを調整し、再度合意を目指すために行われます。売主・貸主の意向や他の申込状況を踏まえて再案されることが多く、交渉の過程で使われる業界用語です。再案を受けた際は、条件変更の内容やメリット・デメリットを冷静に比較し、自身の希望と合致するか慎重に判断することが重要です。
3-1-2. 再建不
再建不(さいけんふ)とは、建築基準法上の制限により、建物を建て替えることができない土地や物件を指す業界用語です。多くの場合、敷地が建築基準法で定める道路に十分に接していない「接道義務」を満たしていないことが原因です。そのため、既存建物を解体すると新たな建築が認められません。価格が相場より低く設定される傾向がありますが、将来的な資産価値や融資の可否に注意が必要です。購入時には、建築可能性や法的条件を事前に専門家へ確認することが重要です。
3-1-3. 敷延(しきえん)
敷延(しきえん)とは、道路に直接接していない土地が、細長い通路状の敷地を介して道路に接している形状を指します。「敷延敷地」や「旗竿地」とも呼ばれ、奥まった場所に建物が建つのが特徴です。道路からの距離があるため、プライバシーを確保しやすく、価格が比較的抑えられる傾向があります。一方で、通路部分の幅や長さによっては建築制限を受けたり、車の出入りや日当たり、風通しに影響が出る場合もあります。購入時には接道条件や将来の利用性を慎重に確認することが重要です。
3-1-4. 事前審査
事前審査とは、住宅ローンや賃貸契約の本申込み前に、借入希望者や入居希望者の返済能力や信用状況を簡易的に確認する審査のことです。住宅ローンの場合、年収や勤続年数、借入状況などの基本情報をもとに融資可能額や金利条件の目安が提示されます。賃貸契約でも同様に、家賃支払い能力や属性の確認が行われます。事前審査に通過すると本申込みがスムーズに進み、希望物件の確保や契約手続きが円滑に行えるため、購入や賃貸の初期段階で行われる重要なステップです。
3-1-5. 集中客
集中客(しゅうちゅうきゃく)とは、特定の物件やエリアに対して、短期間に問い合わせや来店が集中する状態を指します。新着物件や相場より条件の良い物件、人気エリアの募集開始時などに発生しやすいのが特徴です。集中客が起こると、内見予約が取りにくくなったり、申込みが重なることで早期成約につながるケースもあります。一方で、購入・入居希望者は迅速な判断や準備が求められます。不動産会社にとっては、市場ニーズの高さを把握する重要な指標となる業界用語です。
3-1-6. 重要事項説明書(重説)
重要事項説明書(重説)とは、不動産の売買や賃貸契約を結ぶ前に、取引内容や物件の重要事項をまとめた書面です。宅地建物取引業法に基づき、宅地建物取引士が記名押印のうえ、対面またはオンラインで説明することが義務付けられています。物件の権利関係、法令上の制限、設備状況、契約解除条件などが記載され、契約後のトラブル防止を目的としています。内容を十分に理解したうえで署名・押印することが重要で、不明点は必ず事前に確認する必要があります。
3-1-7. 属性(ぞくせい)
属性(ぞくせい)とは、主に賃貸・売買の取引において、入居希望者や購入希望者の経済的・社会的な背景や信用情報を指す言葉です。具体的には、年収、職業、勤続年数、家族構成、連帯保証人の有無、過去の支払い履歴などが含まれます。賃貸契約では家賃支払い能力や入居後のトラブルリスクを判断する重要な指標となり、売買契約でもローン審査に影響します。属性が良好であるほど契約成立がスムーズになり、不動産会社は物件紹介や審査時に入居希望者・購入希望者の属性情報を重視します。
4. タ行
4-1-1. 他決(たけつ)
他決(たけつ)とは、検討していた物件が自分の申込みや契約に至る前に、他の人との契約で決まってしまうことを指す業界用語です。「他で決まりました」の略として使われ、内見後や申込み直前に告げられるケースもあります。人気物件や条件の良い物件では他決が起こりやすく、判断のスピードが重要になります。購入や賃貸を検討する際は、事前に条件整理や資金準備を行い、好条件の物件には迅速に意思表示することが、他決を防ぐポイントです。
4-1-2. 建売(たてうり)
不動産用語の「建売(たてうり)」とは、土地と建物がセットで販売される住宅を指します。住宅メーカーや不動産会社が土地を取得し、建物をあらかじめ建築してから販売するのが一般的です。購入者は完成済みまたは建築途中の住宅を確認して契約できるため、設計や工事の手間を省き、引き渡しまでの期間が短いメリットがあります。一方で、間取りや内装の自由度は注文住宅に比べて制限されることがあります。価格が明確で購入計画を立てやすいため、初めて住宅を購入する人にも人気のある形態です。
4-1-3. 団信(だんしん)
団信(だんしん)とは、団体信用生命保険の略称で、住宅ローン利用者が加入する保険です。ローン返済中に契約者が死亡、または高度障害状態になった場合、保険金によって残りの住宅ローンが完済されます。これにより、家族に返済負担を残さず住まいを守ることができます。多くの金融機関で住宅ローン契約時の加入が必須とされ、保険料は金利に含まれるのが一般的です。近年は、がんや三大疾病を保障する特約付き団信も増えており、保障内容の比較が重要です。
4-1-4. 仲介手数料
仲介手数料とは、売買や賃貸の契約を成立させた不動産会社に対して支払う成功報酬です。宅地建物取引業法により上限額が定められており、売買の場合は「取引価格×3%+6万円(税別)」が一般的な上限とされています。賃貸では家賃1か月分以内が目安です。仲介手数料は契約が成立した場合にのみ発生し、物件案内や条件交渉、契約書作成などの業務対価として支払われます。金額や支払時期は事前に確認することが、トラブル防止のポイントです。
4-1-5. 追客(ついきゃく)
追客(ついきゃく)とは、物件の内見や問い合わせを行った見込み客に対し、継続的に連絡や提案を行い成約につなげる営業活動を指します。電話やメール、訪問などを通じて新着物件の紹介や条件の再確認を行い、購入・契約の意思を高めていきます。追客はタイミングと内容が重要で、過度な連絡は敬遠される原因にもなります。顧客のニーズを正確に把握し、適切な情報提供を行うことが、信頼関係の構築と成約率向上につながる重要な業務です。
4-1-6. 潰し物件
潰し物件(つぶしぶっけん)とは、既存の建物を解体し、更地にしてから新たに建物を建てることを前提とした不動産を指します。老朽化が進み、修繕や再利用が難しい建物が建っているケースが多く、建物自体の価値はほとんど評価されません。そのため価格は土地値を基準に算定され、買主は解体費用を考慮して検討する必要があります。立地条件が良い場合は、戸建住宅やアパート用地として活用されることが多く、土地活用を前提とした取引で使われる業界用語です。
4-1-7. 坪単(つぼたん)
坪単(つぼたん)とは、坪単価の略称で、土地や建物の価格を1坪(約3.3平方メートル)あたりで示した指標です。計算方法は「物件価格 ÷ 面積(坪)」で、不動産の価格水準を比較する際によく用いられます。エリアや立地、周辺環境、用途地域によって坪単は大きく異なり、都市部では高く、郊外では低くなる傾向があります。同じ総額の物件でも坪単を確認することで、割高か割安かを判断しやすくなります。不動産投資や土地購入の検討時には、相場把握の基本指標として重要な用語です。
4-1-8. 手付金
手付金とは、売買契約を締結する際に、買主が売主へ支払う金銭のことです。契約成立の証拠や解約権を確保する目的があり、一般的には売買価格の5〜10%程度が相場とされています。手付金には「解約手付」の性格があり、買主は手付金を放棄することで、売主は手付金の倍額を返還することで、契約を解除できます。ただし、引き渡し準備など契約履行に着手した後は、解除できない場合もあります。契約内容や解除条件を事前に確認することが重要です。
4-1-9. 登記
登記とは、土地や建物の所有者や権利関係を法務局の登記簿に記録し、公的に示す制度です。所有権保存登記や所有権移転登記、抵当権設定登記などがあり、不動産取引や住宅ローン利用時に行われます。登記を行うことで第三者に対して権利を主張でき、権利関係のトラブル防止につながります。登記は義務でない場合もありますが、未登記のままでは売却や融資が困難になることがあります。不動産の安全な取引を支える重要な手続きです。
5. ナ
5-1-1. 納戸(なんど)
納戸(なんど)とは、居室としての採光や換気などの基準を満たさないため、部屋ではなく収納スペースとして扱われる空間を指します。建築基準法上、一定の採光面積や天井高が不足している場合に納戸と表記されますが、実際には書斎や子ども部屋、ワークスペースとして使われることも少なくありません。間取りでは「S」や「DEN」と表記される場合もあり、「2SLDK」のように記載されます。用途の自由度が高く、収納力を重視する住まいでは重宝される空間です。
5-1-2. 内覧
内覧(ないらん)とは、購入希望者や入居希望者が、契約前に実際の物件を現地で確認することを指します。住宅や賃貸物件の間取り、日当たり、設備、建物の状態や周辺環境などを直接チェックできる重要な機会です。内覧を通じて、写真や間取り図だけでは分からない不具合や使い勝手、騒音や交通環境なども確認できます。不動産会社は案内や説明を行い、質問や条件交渉も可能です。内覧は購入・契約判断の基準となるため、複数回の訪問や比較検討が推奨されます。
5-1-3. 二戸一(にこいち)
二戸一(にこいち)とは、一つの建物を左右や上下に分け、二つの住戸として利用する住宅形態を指します。主に壁や床を共有する構造で、長屋住宅やテラスハウスの一種として扱われることもあります。戸建て感覚を保ちつつ、建築コストや土地利用効率を高められる点が特徴です。一方で、隣戸と構造を共有するため、生活音やプライバシーへの配慮が必要な場合があります。賃貸住宅としても利用されることがあり、家賃が比較的抑えられる傾向があります。購入や入居の際は、構造や管理区分を確認することが重要です。
5-1-4. 2項道路(にこうどうろ)
2項道路(にこうどうろ)」とは、建築基準法第42条第2項に基づき、幅員4メートル未満でも道路とみなされる既存の通路を指します。主に古くからある住宅地の道路が該当します。2項道路に接する敷地で建て替えを行う場合、将来の道路幅4メートル確保のため、敷地を後退させる「セットバック」が必要です。その分、敷地面積が実質的に減少します。建築制限や建物配置に影響するため、土地購入や建て替え検討時には、接道が2項道路かどうかの確認が重要です。
5-1-5. 日照権(にっしょうけん)
日照権(にっしょうけん)とは、建物や土地において、一定の日照を受ける利益を保護しようとする考え方を指します。法律上明確に定義された権利ではありませんが、建築基準法や都市計画法に基づく日影規制などにより、実質的に保護されています。高層建築などによって周辺住宅の日当たりが著しく阻害される場合、紛争の原因となることがあります。日照権は、快適な居住環境を維持するための重要な要素であり、建築計画や土地利用を検討する際に配慮が求められます。
5-1-6. 二方道路(にほうどうろ)
二方道路(にほうどうろ)とは、一つの敷地が二つの異なる道路に接している状態を指します。角地に近い形状が多く、日当たりや風通しが良く、出入り口を複数設けやすい点が特徴です。また、建築基準法上、二方道路に接する敷地は、建ぺい率や容積率の緩和を受けられる場合があり、建築の自由度が高まることがあります。一方で、道路に面する部分が多いため、プライバシーや騒音への配慮が必要なケースもあります。住宅用地として人気が高く、資産価値が比較的高いとされる条件の一つです。
5-1-7. 入居審査
入居審査とは、賃貸物件に入居希望者が契約できるかを判断する審査手続きのことです。主に家賃支払い能力や信用情報、勤続年数、年収、過去の賃貸履歴、連帯保証人の有無などがチェックされます。審査の結果により、入居可否や契約条件が決まります。目的は家賃滞納やトラブルを防ぎ、オーナーのリスクを軽減することです。審査は不動産会社や管理会社が行い、必要書類として身分証明書や所得証明書、保証人情報などの提出が求められることが一般的です。
5-1-8. 根切り
根切りとは、建物の基礎や地下構造を築くために、地盤を所定の深さまで掘削する作業を指します。建築工事の初期段階で行われ、基礎の安定性や建物全体の安全性に直結する重要な工程です。実際の作業は根切り工事と呼ばれ、地盤条件や建物規模に応じて掘削方法や深さが決定されます。これらは建築基準法や関連法令を踏まえ、設計段階で作成される施工図に基づいて実施されます。根切りが不十分だと不同沈下などの原因となるため、正確な設計と慎重な施工管理が求められます。
5-1-9. 根抵当権(ねていとうけん)
根抵当権とは、継続的な取引から将来発生する不特定の債権を担保するために設定される担保権です。あらかじめ担保できる上限として限度額を定め、その範囲内で発生した債権をまとめて担保します。住宅ローンというより、事業資金の融資などで多く利用され、内容は民法で規定されています。借入を行う債務者が変動的に返済・借入を繰り返せる点が特徴です。なお、元本確定前は債権の自由な譲渡が制限され、債権を譲る場合は譲渡人・譲受人ともに慎重な手続きが求められます。
5-1-10. 農地の転用制限
農地の転用制限とは、住宅や駐車場、資材置場など、農地を農業以外の目的で利用することを制限する制度です。これは優良な農地を保全し、食料生産基盤を守るために農地法で定められています。転用には原則として許可や届出が必要で、内容に応じて都道府県知事または農業委員会が関与します。市街化区域と市街化調整区域でも手続きは異なり、無許可で転用した場合は原状回復命令や罰則の対象となることがあります。不動産取引では、購入前に転用の可否や手続きの有無を必ず確認することが重要です。
6. ハ行
6-1-1. 媒介契約
媒介契約とは、土地や建物の売買・賃貸を行う際に、依頼者が不動産会社に仲介を正式に依頼するための契約です。媒介契約には「専属専任媒介」「専任媒介」「一般媒介」の3種類があり、依頼できる不動産会社の数や自己取引の可否、報告義務の頻度が異なります。契約内容には、業務範囲や仲介手数料、契約期間などが定められます。媒介契約の種類によって販売活動の進め方や情報公開の範囲が変わるため、目的に合った契約形態を選ぶことが重要です。
6-1-2. 非農地証明
非農地証明(ひのうちしょうめい)」とは、対象となる土地が農地法上の「農地ではない」ことを行政が証明する書類です。主に登記地目が畑や田のままでも、長期間にわたり宅地や駐車場などとして利用され、実態が農地でない場合に申請されます。非農地証明が取得できると、農地転用許可を受けずに売買や建築、地目変更登記が可能になります。ただし、取得には現況や利用履歴の確認が必要で、必ず認められるわけではありません。不動産取引や土地活用を円滑に進めるための重要な手続きです。
6-1-3. 普通借地権
普通借地権とは、建物所有を目的として土地を借りる権利で、借地借家法に基づく借地権の一種です。存続期間は原則30年とされ、契約更新により継続利用が可能です。更新後の期間は1回目が20年、2回目以降は10年と定められています。普通借地権では、正当な事由がない限り、地主から更新を拒絶されることはありません。そのため借主の権利が強く、長期的に安定した利用が可能です。一方で、土地返還が難しくなるため、地主側には制約が大きい点が特徴です。
6-1-4. フラット35
フラット35とは、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する全期間固定金利型の住宅ローンです。借入時に金利が確定し、返済終了まで金利が変わらない点が大きな特徴です。金利上昇リスクを避けたい人に向いており、長期的な返済計画を立てやすいメリットがあります。利用には住宅の技術基準を満たす必要があり、物件検査が行われます。保証人が不要で、繰上返済手数料がかからない点も魅力とされています。
6-1-5. フリーレント
フリーレントとは、賃貸契約において一定期間の家賃が無料になる特約のことです。入居者募集を促進する目的で設定されることが多く、一般的には1か月から数か月間が無料期間となります。フリーレント期間中でも、管理費や共益費は別途発生する場合があるため注意が必要です。また、短期間で解約した場合は、無料分の家賃相当額を違約金として請求されるケースもあります。初期費用を抑えられるメリットがある一方、契約条件を十分に確認することが重要です。
6-1-6. プロパティマネジメント(入居者管理)
プロパティマネジメント(入居者管理)とは、賃貸不動産の価値を維持・向上させるために行う運営管理業務全般を指します。主な業務内容は、入居者募集、賃料管理、契約更新、クレーム対応、退去時の精算などです。オーナーに代わって日常的な管理を行うことで、安定した賃貸経営を支えます。適切なプロパティマネジメントは空室リスクの低減や入居者満足度の向上につながり、長期的な収益確保に欠かせない重要な業務といえます。
6-1-7. 本審査
本審査とは、住宅ローン契約や一部の賃貸契約において、事前審査を通過した後に行われる正式な審査を指します。事前審査よりも詳細に、所得証明書や源泉徴収票、勤務先情報、信用情報(個信)などをもとに返済能力や信用力が精査されます。審査に通過すると融資が正式に承認され、契約締結や物件引き渡しに進むことができます。本審査は金額や条件が確定する重要な段階であり、必要書類の不備や情報の不一致があると承認が下りない場合があるため、準備を十分に行うことが大切です。
7. マ行
7-1-1. 膜構造建築物(まくこうぞうけんちくぶつ)
膜構造建築物(まくこうぞうけんちくぶつ)とは、布状やシート状の膜材料を主要構造体として用いた建築物を指します。テント膜や樹脂膜などを鉄骨フレームで支える構造が一般的で、軽量かつ大空間を確保しやすいのが特徴です。スタジアムや展示場、イベント施設などで多く採用されています。自然光を取り入れやすく、意匠性にも優れる一方、耐久性や断熱性、メンテナンス計画への配慮が必要です。建築基準法上は特殊建築物として扱われる場合があり、用途や規模に応じた安全基準を満たす必要があります。
7-1-2. 抹消登記(まっしょうとうき)
抹消登記(まっしょうとうき)とは、登記簿に記載されている既存の権利や登記事項を消除するための登記手続きを指します。代表例として、住宅ローン完済後に行う抵当権抹消登記があります。抹消登記を行うことで、登記簿上から抵当権などの制限が消え、不動産を自由に売却・担保設定できる状態になります。通常は金融機関から必要書類を受け取り、司法書士を通じて申請します。登記を放置すると権利関係が複雑化する恐れがあるため、完済後は速やかな手続きが重要です。
7-1-3. マンション建替組合
マンション建替組合とは、老朽化したマンションを建て替えるために、区分所有者が共同で設立する法人格を持つ組織です。マンション建替円滑化法に基づき設立され、建替え計画の策定、資金調達、設計・施工会社との契約、権利変換手続きなどを一元的に担います。組合設立には、区分所有者および議決権の各5分の4以上の賛成が必要とされ、合意形成が重要なポイントです。マンション建替組合は、複雑な建替事業を円滑に進めるための中核的な役割を果たす存在といえます。
7-1-4. マンション建替え減税
マンション建替え減税とは、老朽化したマンションを建て替える際に、税負担を軽減するための各種特例措置の総称です。具体的には、区分所有者が建替えに伴い新たな住戸を取得した場合、登録免許税や不動産取得税、譲渡所得税などが軽減・非課税となる制度があります。これにより、建替え時の経済的負担を抑え、合意形成や事業の円滑化を促進します。耐震性不足や老朽化が課題となるマンション再生を後押しする目的で設けられており、適用には要件や期限があるため事前確認が重要です。
7-1-5. 未完成物件の売買の制限
未完成物件の売買の制限とは、建築途中の住宅やマンションを販売する際に、買主の不利益を防ぐため設けられた規制です。宅地建物取引業法では、宅地建物取引業者が未完成物件を販売する場合、一定の工事進捗や保全措置を満たさなければ契約できないと定めています。これは資金回収のみを目的とした不当な販売を防ぎ、一般消費者を保護するための制度です。特に手付金などの前受金については、保証措置や供託が求められ、万一事業者が倒産しても買主が損害を被らないよう配慮されています。
7-1-6. 見付面積
見付面積とは、建物を外部から見た際に確認できる外壁部分の面積を指す建築・不動産用語です。一般的には建物の正面、または正面および側面の面積を合計したものを指し、主に景観評価や建築規制の検討に用いられます。用途地域や条例によっては、建物規模の制限や意匠審査の基準として見付面積が考慮されることもあります。また、構造計画では外壁の配置や開口部の取り方が耐力壁の配置と関係するため、見付面積は耐震性や設計バランスを検討する上でも参考となる指標です。
7-1-7. 元付業者(もとづけぎょうしゃ)
元付業者(もとづけぎょうしゃ)とは、売主や貸主から直接依頼を受けて、物件の売却や賃貸募集を担当する不動産会社を指します。物件情報の管理や広告掲載、条件調整などを行い、取引の起点となる役割を担います。元付業者は、他の不動産会社と情報を共有し、買主や借主を見つける「客付業者」と連携して成約を目指します。売主・貸主に最も近い立場であるため、条件交渉や最新情報を把握しやすい点が特徴です。不動産取引の流れを理解するうえで重要な用語です。
7-1-8. 申込金(もうしこみきん)
申込金(もうしこみきん)とは、売買契約や賃貸契約の意思表示として物件購入や入居の申し込み時に支払う金銭を指します。手付金とは異なり、申込金は契約を確定させる前段階のもので、契約締結の優先権を確保する役割があります。契約が成立すれば手付金や売買代金に充当されることが多く、契約に至らなかった場合は返還されるのが一般的です。ただし、返還条件は物件や契約内容によって異なるため、申込金を支払う際には必ず契約書や案内書で確認することが重要です。
8. ヤ行
8-1-1. 約定(やくじょう)
約定(やくじょう)とは、売主と買主、または貸主と借主の間で、取引条件について合意が成立することを指します。価格や引き渡し時期、支払方法、契約条件などが双方の合意によって確定した状態を意味します。約定後は、その内容に基づいて売買契約書や賃貸借契約書が作成され、法的な拘束力が生じます。不動産取引では「約定価格」「約定日」といった形で使われ、条件確定の重要な節目となります。内容変更が難しくなるため、合意前の確認が重要です。
8-1-2. 家主代行(やぬしだいこう)
家主代行(やぬしだいこう)とは、賃貸物件のオーナー(家主)に代わって、不動産管理会社などが物件運営を行うサービスのことです。入居者募集、賃貸借契約の締結、家賃回収、クレーム対応、修繕手配、退去時の精算など、管理業務全般を代行します。オーナーは実務負担や入居者対応のストレスを軽減でき、遠方在住や多忙な場合でも安定した賃貸経営が可能になります。一方、管理委託料が発生するため、費用対効果の検討が重要です。家主代行は、効率的で継続性の高い賃貸経営を支える仕組みとして活用されています。
8-1-3. 屋根不燃区域(やねふねんくいき)
屋根不燃区域(やねふねんくいき)とは、建築基準法に基づき、市街地の防災性を高める目的で、建築物の屋根を不燃材料で施工することが義務付けられている区域を指します。主に防火地域・準防火地域のうち、火災時に延焼の恐れが高い密集市街地で指定されます。この区域では、瓦でも防火性能を満たさないものや可燃性の屋根材は使用できず、不燃材料または準不燃材料の使用が必要です。屋根不燃区域は、建物全体の延焼防止に寄与し、都市火災の被害拡大を抑える重要な規制として位置付けられています。
8-1-4. 遺言執行者(ゆいごんしっこうしゃ)
遺言執行者(ゆいごんしっこうしゃ)とは、被相続人が残した遺言書の内容を実現するために、相続手続きを実務的に行う人のことです。遺言で指定される場合と、家庭裁判所が選任する場合があります。主な役割は、不動産の名義変更(相続登記)、預貯金の解約・分配、相続人への通知などです。遺言執行者は相続人全員の代理人として行動し、単独で手続きを進める権限を持ちます。相続人間のトラブル防止や手続きの円滑化に有効で、不動産を含む相続では特に重要な存在です。
8-1-5. 有効開口面積(ゆうこうかいこうめんせき)
有効開口面積(ゆうこうかいこうめんせき)とは、建物の採光や換気を確保するために、実際に機能する窓や開口部の面積を指す不動産・建築用語です。単に窓の大きさ全体ではなく、サッシ枠や障害物を除いた「有効に使える部分」の面積で算定されます。建築基準法では、居室には床面積に対して一定割合以上の有効開口面積を確保することが義務付けられており、住環境の快適性や安全性に直結します。マンションや住宅の設計・評価、採光条件の判断において重要な指標です。
8-1-6. 用益権(ようえきけん)
用益権(ようえきけん)とは、他人の土地や建物を、一定の目的の範囲で使用・収益できる権利を指す不動産用語です。所有権のように処分する権利はありませんが、「使う」「利益を得る」ことに特化した権利といえます。代表例には、土地を借りて建物を建てられる地上権、土地を利用する地役権、他人の物を使用・収益できる賃借権などがあります。用益権は登記されることで第三者に対抗でき、不動産取引や評価、権利関係の整理において重要な位置を占めています。
8-1-7. 容積率
容積率(ようせきりつ)とは、敷地面積に対する延床面積の割合を示す指標です。計算式は「延床面積 ÷ 敷地面積 ×100」で表され、用途地域ごとに上限が建築基準法で定められています。例えば容積率200%の土地では、100㎡の敷地に対し延床面積200㎡までの建物を建てることが可能です。建物の階数や規模に大きく影響し、土地の有効活用度を左右します。建ぺい率とあわせて確認することで、建築可能な建物イメージを具体化できる重要な指標です。
9. ラ行
9-1-1. 欄間(らんま)
欄間(らんま)とは、和風建築に多く見られる建具の一種で、主に室内の鴨居(かもい)と天井の間に設けられる開口部や装飾板を指す不動産用語です。欄間の役割は、部屋同士を仕切りながらも採光や通風を確保する点にあり、閉鎖感を和らげる効果があります。木彫りや透かし彫り、障子付きなど意匠性の高いものも多く、日本家屋では装飾的価値も重視されてきました。近年の住宅では減少傾向にありますが、古民家や和室付き物件では評価ポイントとなることもあります。
9-1-2. リファイナンス
リファイナンスとは、既に利用している不動産ローンを、条件の良い新たなローンに借り換えることを指します。主な目的は、金利の引き下げによる総返済額の削減や、毎月の返済負担の軽減、返済期間の見直しなどです。金融市場の金利低下時や、借入当初より信用力(属性)が向上した場合に検討されることが多く、不動産投資においてはキャッシュフロー改善の手段としても活用されます。ただし、事務手数料や登記費用などの諸費用が発生するため、総合的なメリットを確認することが重要です。
9-1-3. 留置権(りゅうちけん)
留置権(りゅうちけん)とは、他人の物を適法に占有している者が、その物に関して生じた債権の弁済を受けるまで、当該物を返還せずに留め置くことができる権利です。不動産分野では、建物の修繕工事を行った業者が、工事代金の支払いを受けるまで建物を引き渡さない場合などが該当します。留置権は登記を必要とせず成立しますが、物の占有を失うと消滅します。また、担保としての効力はあるものの、競売を申し立てる権利はなく、行使には一定の制限があります。
9-1-4. 両手(りょうて)
両手(りょうて)とは、1つの不動産取引において、売主と買主の双方から仲介手数料を受け取ることを指します。売主側と買主側の両方を同じ不動産会社が仲介する場合に成立します。これに対し、どちらか一方のみから手数料を受け取る取引は「片手」と呼ばれます。両手取引は、不動産会社にとって収益性が高い一方、情報開示や取引の公平性に注意が必要とされます。近年は透明性確保の観点から、取引形態を理解した上で判断することが重要視されています。
9-1-5. リーシング
リーシングとは、不動産賃貸分野において、物件の空室を埋めるために行う入居者募集から契約成立までの一連の業務を指す用語です。具体的には、賃料設定、市場調査、広告掲載、内覧対応、条件交渉、入居申込の受付などが含まれます。オフィスビルや商業施設、賃貸マンションなどでは、収益性を左右する重要な業務であり、稼働率向上が主な目的です。プロパティマネジメントと連携し、物件価値を維持・向上させる役割も担います。
9-1-6. REINS(レインズ)
REINS(レインズ)とは、不動産流通標準情報システムの略称で、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営する物件情報ネットワークです。主に不動産会社間で物件情報を共有するための仕組みで、売買や賃貸の媒介契約を結んだ物件を登録することが義務付けられています。REINSに登録されることで、全国の不動産会社が情報を閲覧でき、成約機会の拡大につながります。取引の透明性と円滑な不動産流通を支える重要なインフラです。
9-1-7. 連帯保証
連帯保証とは、主たる債務者(借主)が返済できなくなった場合に、保証人が借主と同一の責任を負って債務を履行する制度です。不動産取引では、賃貸借契約や住宅ローンで用いられることが多く、連帯保証人は「催告の抗弁権」や「検索の抗弁権」を持たないため、貸主は借主を経由せず直接請求できます。そのため責任は非常に重く、借主の滞納額全額や損害金まで支払義務が及ぶ点に注意が必要です。近年は保証会社の利用が増えていますが、連帯保証の法的な意味を理解した上で引き受けることが重要です。
9-1-8. ローン特約
ローン特約とは、住宅ローンの審査が通らなかった場合に、売買契約を無条件で解除できる特約のことです。主に不動産売買契約書に盛り込まれ、買主の資金調達リスクを軽減する目的があります。ローン特約が適用されると、支払済みの手付金は原則として全額返還され、違約金も発生しません。ただし、申込み期限や金融機関、借入条件が定められており、それを遵守しない場合は特約が使えないこともあります。契約時には特約内容を十分に確認することが重要です。
10. ワ行
10-1-1. 和解調書
和解調書とは、裁判所において当事者間の合意内容を記載し、正式な記録として作成される書面です。不動産分野では、賃料滞納や明渡し、境界問題などの紛争が生じた際、訴訟や調停の過程で合意に至ると作成されます。和解調書は裁判上の和解を成立させる重要な文書で、確定判決と同一の効力を持ち、相手が約束を守らない場合には強制執行が可能です。そのため、契約書以上に法的拘束力が強い点が特徴です。不動産トラブルの早期解決や、当事者双方の負担軽減を目的として活用されます。
10-1-2. 分かれ
分かれとは、不動産取引において、売買や賃貸が成立した際の**報酬(仲介手数料)**を、元付業者と客付業者が分け合うことを指す業界用語です。例えば「分かれ1:1」といえば、売主(貸主)側と買主(借主)側を担当した不動産会社が、それぞれ同額の報酬を受け取る形になります。物件や取引条件によって分かれ方は異なり、元付が多く報酬を取るケースもあります。分かれは業者間の取り決め事項であり、一般の契約者が直接関与するものではありませんが、業界の取引慣行を理解する上で重要な用語です。
10-1-3. 枠組壁工法
枠組壁工法とは、主に木材で組んだ枠に構造用合板などの面材を張り、壁・床・天井を一体化して建物を支える建築工法です。「ツーバイフォー工法」とも呼ばれ、柱や梁で支える在来工法と異なり、面で荷重を分散させる点が特徴です。耐震性・耐風性・耐火性に優れ、気密性や断熱性を確保しやすいため、住宅性能の安定化に寄与します。一方、構造上、間取り変更や大規模リフォームが難しい場合があり、将来的な改修計画には注意が必要です。
10-1-4. 和紙畳(わしだたみ)
和紙畳(わしだたみ)とは、畳表の素材に和紙を原料とした素材を用いた畳のことです。従来の畳は天然のいぐさで作られていましたが、和紙畳は和紙をこより状にして樹脂加工し、耐久性を高めています。そのため、色あせしにくく、カビやダニが発生しにくい点が特徴です。また、撥水性や耐摩耗性にも優れ、日焼けによる変色が少ないことから、マンションや賃貸住宅でも採用が増えています。いぐさ特有の香りは弱いものの、モダンなデザインやカラーバリエーションが豊富で、和洋折衷の空間づくりに適した畳として評価されています。
10-1-5. 和襖(わぶすま)
和襖(わぶすま)とは、日本の伝統的な建具で、木枠に和紙や布を貼って仕上げた引き戸のことを指します。主に和室と和室、または和室と廊下・リビングを仕切る用途で使われ、開閉がしやすく、空間を柔軟に使える点が特徴です。表面には無地の和紙だけでなく、風景や文様を描いた襖紙が用いられ、室内の意匠性を高める役割も果たします。不動産では、和襖の有無や状態が和室の印象や物件の雰囲気に影響し、張り替えの可否や費用が評価ポイントとなる場合があります。
10-1-6. 割増融資
割増融資とは、住宅ローンの通常の融資額に加えて追加で借入できる制度を指します。主にリフォーム費用や諸費用、家具・設備購入費など、住宅購入以外の資金需要に対応するために用いられます。金融機関によって条件や上限が異なり、借入金利や返済期間も通常融資と同じか別設定となる場合があります。割増融資を活用することで、頭金を多く用意できない場合や物件購入後の費用負担を軽減できます。ただし、返済総額が増えるため、事前に返済計画を慎重に立てることが重要です。
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