2017年10月14日

20171014PPTでWEBデザイン

 

デザインと文字校正の分業が可能なパワーポイント外注

最近、いろんな場面でパワーポイントを使ってWEBデザインを作成する機会が飛躍的に増えている。ご存じの通り、パワーポイントはイラストレーターやPhotoshopといったプロのデザイナーが使うソフトを使用しなくても、ある程度のデザインを作成できる便利なソフトだ。

データ容量も軽く、営業企画書や商品説明書、事業計画書、展示会での説明資料から採用企画書まで、幅広い用途に使用されている。パワーポイントで作成された文書は、オフィスソフトが入っているほとんどのPCで、相手が作成したデータをこちらで編集・変更できるのが大きなメリットだ。弊社DAWDYに頂く仕事のオーダーの中でも、コンペや入札案件のための営業企画書をほとんどこちらで完成させ、クライアントにパワーポイント生データを納品し、クライアント自身が数字や文言を後で修正するというパターンが結構ある。

このパターンではデザインワークはプロに任し、ビジネス上重要なキーワードや価格の数字といった部分は直前にクライアント自身で修正するという役割分担が非常に機能している。通常DTPやWEBでデザイナーにお願いする場合全体的に時間がかかるのと、デザイナーにその業界や商品の知識がないと、文字部分の作成はほとんど期待ができない。つまりデザイン作業と文章作成作業が分離してしまい、クライアントの負担が大きくなる。しかもコンペや入札案件は直前まで追い込み作業が発生することが多いので、デザイナーを最後まで拘束せざるを得なく、それがコストとしてはね返ってきてしまう。

意外と知られていないのが、キャッチコピーや見出しの重要性だ。パワーポイントというと、ワードやエクセルでは表現しにくい図版や写真の張り付けといったデザイン作成機能が特徴のように思われがちだが、実際のビジネスシーンで重要なのは、「その商品は、従来もしくは競合のものとどう違うのか」「そのサービスを導入すると、弊社に具体的にどんなメリットがあるのか」といった相手が一番知りたいことを、エッセンスを濃縮したライティングで表現することだ。イメージを喚起する写真データやエビデンス(裏付け資料)としての棒グラフや円グラフは、あくまで補完的位置付けの要素である。

山崎豊子の名作「不毛地帯」のモデルで元大本営参謀瀬島隆三氏は、いつも上司を説得する時は骨子を1枚の紙にまとめて提出していたらしい。「忙しい人間ほど、要点しか見ない。だから、できるだけ簡潔にまとめられた文書が必要」と語っていたらしい。この話は、ビジネスの本質を突いていると思う。

 

WEBデザイン受注促進から新規ビジネスプレまで

パワーポイントを使ってWEBデザインを起こすニーズは、実は幅広い。通常のWEB制作受注用の企画書から、協業、新規事業の立ち上げといったビジネススキームのコアエンジンとしてのWEBサイトを表現する場合にも使われる。特に後者においてはデザイン性も重要だが、ターゲット像や市場規模、UI設計、アクセス解析等によるPDCA改善、データベースとの連動、CRM運用、他事業とのシナジーといった投資&リターンの中でのWEBサイトの位置付けという色彩が強い。

今ブームのTED(Technology Entertainment Design)のように、カンファレンスで新しいアイディアを発表するようなシーンでは、概念的な図版や事実を伝えるグラフで十分だと思う。しかし協業や新規事業の立ち上げで使用するビジネススキーム企画書におけるWEBサイトデザインは、メイン画像の選定やキャッチコピー、メニュー設計といった最低限のディティールの完成度が具現化に向けて大きな影響を及ぼすケースが多い。リアルな話でいうと、相手が「これで大体いくらかかりますか?」と皮算用する気持ちまで持っていけるようなスピード感が生まれるということだ。

便利なソフトがどんどん世の中に出てきて誰もがある程度のデザインができる今、WEBデザイン=ビジネスデザインの色彩が濃くなってきている。デザインワークだけでなく、ビジネス設計上あるべき文字情報を含んだ、ビジュアルコミュニケーションとしてのWEBデザインが求められている。しかも、集客力を担保するコンテンツマーケティングは必須だ。デザインスキル、業界&サービス知識、集客ノウハウ等がクロスするWEBデザインは、ビジネスとして機能するかどうかを決済者は見ている。

しかも決済する段階でWEBサイトの最終イメージが共有できていると、制作効率が大幅に上がるという効果もある。制作効率が上がれば、完成度も上がる。ご存じの通り、WEBサイトデザインはTOPページと二次階層のデザインフレームがきちっと決まれば、7割終わったも同然である。交渉時の広報担当者と最終決済者社長のコミュニケーションが分断されていることが、時間と手間とコストの主要要因であることを認識できている中小企業は少数派だ。

個人的には、ワイヤーフレームは一切使わない。全く最終形がイメージできないからだ。それなら、最終イメージに近い類似デザインをクライアントに提示した方が仕事の効率はよっぽど高い。

このように、企画書段階でパワーポイントでWEBサイトデザインを起こすことは非常に大きなビジネス上のメリットがある。本屋やスーパー、家電販売がアマゾンに飲み込まれたように、私個人的にはビジネスインフラとしてのWEBサイトの影響力は今後ますます増大すると思う。そこにはスマホ上のUI、UXだけでなく、人工知能やビックデータといったテクノロジーリテラシーがより重要になってくると確信している。そういった技術がクライアントが所有するリソースをどう活性化させ、利益を生む源泉になるのか、その解を示す役割が企画書に求められている。

 

航空自衛隊PPTでWEBデザインA

キャッチコピーを入れたWEBサイトのメイン画像部分と全体像を並べて見せた2案のうちのA案。メニュー部分には実際に入るコンテンツをこの段階で反映させている。

航空自衛隊PPTでWEBデザインB

全く異なるアプローチのデザイン案B案。この場合はキャッチコピーは同じだが、変えることも多い。

都庁創業支援PPTでWEBデザイン案

都庁創業支援PPTでWEBデザイン素材

各パーツごとに作成し、それらを画像化した後、組み合わせていく。この時点での重要ポイントは大きく3つある。クライアントの課題解決につながるビジュアルインパクト、メッセージ性のあるキャッチ、それらを具現化したメニュー項目だ。ある程度手間はかかるので受注確率の高い案件に限られるかも知れないが、ここまで詰めるとその後の商談はスムーズにいく可能性は相当高い。また事前の情報収集と対面のヒアリングも不可欠だ。

パワーポイントでWEBデザインしたスキーム図スキーム図

パワーポイントで作成したWEBデザインが、経営上どのような位置づけで貢献するのかというスキーム図の例がこれだ。現在のWEBサイトは広告やSEOで集客したユーザーを、いかに購買もしくは登録させるのかというGOALを担っている。どんな手法を使って現状の数字をどう飛躍させていくのかというストーリーイメージを語れることが、求められている。

パワーポイントでWEBデザインした動画構成

パワーポイントで作成するWEBデザインの重要な部分の一つが、WEBサイト上部の動画部分の構成だ。ジェイクエリー等のプログラミングで作成することが多いが、事前にクライアントとその流れを共有することが求められる。特にWEB制作の営業や協業スキームにおいて、クリエイティブのハイライトシーンになることが多い。パワーポイントはその写真の見せ方や配列デザイン性は、イラストレーターやフォトショップと変わらないので、大変便利だ。写真の選定とキャッチコピーが、クリエイティブにとても大きな影響を及ぼす。写真素材は、常日頃からハイクオリティな写真を揃えているサービスをチェックしておき、できれば一眼レフを買って自分独自の写真ネタを充実させていくのが理想だ。

パワーポイントでWEB構成をデザインした事例

WEBのコンテンツの種類とその展開イメージが俯瞰してわかりやすいパターンがこれだ。A3のコピー用紙にプリントアウトして、その場で出た議論をどんどん書き込んでいくことで、ビジュアルと指摘の相関関係が一目瞭然の議事録が出来上がる。どんなターゲットを想定し、内容の情報を、どんな表現で展開していき、どんな効果を狙うのか。やはりビジネス文書は、1枚ですぐわかるというのがとても重要だ。

外務省パワーポイントでデザイン案

上のパワーポイントで作成したWEBデザイン案は、企画提案を重視したパターンだ。通常WEB制作ニーズが顕在化している場合、デザインラフを提示することで、写真イメージやメニュー構成、コンテンツの表現形態まで、全てを一気に確認することができるのが大きなメリットだ。あと個人的に感じているのが、スピード感だ。例えば、クライアントと商談を行い、中2日でラフ案を上げる。特に先方が急いでいる場合、次のアポイントメントでほぼ8割ぐらいまでTOPと二次階層デザインイメージを固めることで受注の確度は大幅に上がることが多い。

WEBデザイナーにデザイン起こしからお願いすると、こうはいかない。これはWEBデザイナーのせいというわけでなく、クライアントとコミュニケーションをとっているアカウント自身が先方ニーズと企画概要を一番理解しているので、その当事者が誰もが使えるパワーポイントでスピーディに落とし込むことが理想だということだ。やはり相手の熱があるうちに、デザインと企画の最終形イメージをスピーディに共有できないと商機を逸する可能性がある。

そしてできればデザインのトーン&マナーと企画案の落とし込みと同時に、集客戦略スキームを落とし込んだ1枚を付記するとベストだ。もはやWEBマーケティングはコンテンツキングにシフトしており、クライアントのサービス優位性をどう証明していくかという調査報道的視点が説得力の要になりつつある。自己本位な情報発信は、頭の良い可処分所得の高い消費者にはリーチ力が弱い。購買につながるキーワードの洗い出しと共起語体系、それらを支えるライティングクオリティとボリューム、動画などのクロージングコンテンツの複合体が息の長い媒体になり、PDCAをしつこく頻繁に回すことで、KPIを達成する経営インフラとしてのメディアに到達する。

ところで、パワーポイントでWEBデザインを作成する時に効果的な技がいくつかある。それらをいくつかまとめてみた。是非参考にして頂ければ幸いだ。

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日本弁理士会PPTでWEB構成デザイン

上記は、世間的にまだ認知度の低い弁理士という仕事を、世の中の企業の98%以上を占める中小企業の経営者に知ってもらうためのWEBサイトのTOPページ提案内容だ。実は特許や肖像権など、ビジネスを進める上で重要な知的所有権を申請して守ることをしていない企業がたくさんある。自分で発明しても、競争相手に先に特許を取られたら法的には相手の所有になってしまう。そういったリスクがあることを中小企業の経営者にもっと知ってもらい、その手続きは具体的にどうするのか等を明示するのがまず一つ目の目的だ。次に重要なことは、特許は融資の時に資産として評価されるので、融資額が増額される可能性が高いというメリットがあるということだ。第三の目的は、特許を保有していることが技術先進企業としてのシンボルになり、採用効果があるということだ。そういった意外と知られていない側面も含め情報発信する趣旨のこのWEBサイトだが無事受注でき、来月から第二フェーズが始まる予定だ。