2015年04月16日

ザッポス

2009年にアマゾンが買収した靴のECサイト『ザッポス』。“ザッポスの最強伝説”、“ザッポスの奇跡”と言われるほど、経営成功事例としても名高い企業だ。フォーチュン誌が選ぶ「働きがいのある企業100」ランキングで、2010年度に15位にランキングされるほど人気の高い企業でもある。

その創業者は、トニー・シェイ。彼の著作『顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説』はベストセラーにもなった。トニー・シェイは台湾系アメリカ人で、ハーバード大学でコンピューターサイエンスを学んだ後、自分でネット企業リンクイクスチェンジ社を立ち上げ、ビル・ゲイツに2億6000万ドル(現在のレートで約309億4000万)で売却。そして1999年、ザッポスを立ち上げた。そのザッポスを、アマゾンは830億円で買収した。

トニー・シェイ

トニー・シェイ/スタンフォード大学ビジネススクール

そんなザッポスがユニークな販売プロモーション策として活用しているのが、社員制作の靴の販売動画だ。

ビジネスとしての有効性は、数字が見事に証明している。

動画導入により、売上は平均で20~40%UP
動画説明がある商品のコンバージョンは、ない場合より6~30%高い
動画導入前より、返品率が24%減少
※引用/ECサイトのメディア化に成功した事例12選

サイト内には、社員自ら制作した商品説明動画が約5万本あるとのこと。ザッポスの動画はCMのようなイメージを語るものではなく、あくまで商品説明に徹している。ポイントを、以下に記す。

ザッポスの動画は、全て社員による手作り
1日あたり、30~60本制作されている
社員が商品を手に持って、直接語りかけている
YouTubeではなく自社サイト内でツイッターやFacebookでシェアできるようにし、拡散効果が大きい
上記の拡散は、SEO的にも効果がある

ザッポスの社員による商品説明

これらは、商品説明機能だけでなく、動画を作ることによる社員の商品への愛着心向上にも役立っているに違いない。

また最近では、日本国内においても動画を活用した成功事例が出てきている。商品の販促はもちろん、社内コミュニケーションの効率化にも動画は活用されつつある。

41秒が5億円を生んだオートウェイの冬用タイヤ販促動画

ホラー映画のような作りで、世界220以上の国で約500万回再生された大ヒット販促動画。福岡県のタイヤ会社が、ユニークな動画一つで大きな販促効果を生むことができることを証明したシンボリックな事例だ。

YouTubeで再生回数20万回超え!女性のすっぴん=寿司ネタのアプローチ

~欲望に素直な女たち~本格ドラマ仕立てのフレッシュネスバーガー

WEBで工場見学させるクノールのコーンスープ動画

YouTubeで問い合わせが7倍に増えた中古車販売ブーブーオークション

カッコ良さやイメージ戦略だけでは、もはや消費者の心は掴めない。誠実さとリアリティを含んだクリエイティブとマーケティングが求められる時代に突入している。