2014年07月29日

20160303遠距離恋愛

20140728相模ゴム工業キャンペーン

キャンペーンには、様々なパターンがある。

今回ご紹介するのは、“企業名を明かさないキャンペーン”という、ユニークなスタイルのものである。

クライアントがコンドームメーカーという側面があったのかも知れないが、種明かしを最後までせずジラせる手法は昔からある。むしろ今回の事例のポイントは、いかに興味喚起させ、その注目度を継続させ、最終に盛り上げることに成功できるかどうかだ。

東京と福岡の若者の遠距離カップルという設定、大阪での再会までをWEB生中継するというライブ感、直前盛り上げのために遠距離恋愛に関するアンケート集計データリリースという仕掛けが興味深い。

関係者コメントの、“キャンペーン成功イメージとプロセスの可視化”という言葉が印象深かった。

これは、企画書制作の重要なポイントだ。企画を実施するかどうかの判断基準の大きな一つは、“その企画を導入したら、どういうメリットがあるのか”ということ。それがスピーディにわかるようにするためには、図版と写真の有効活用が不可欠。

そこに、プロのワザが光る。

また実施期間の対前年比売上124%を実現したという、ビジネスとしての成果を明示している点にも好感が持てる事例だ。

見えにくいからこそ、理由・切り口・流れを明確に!

◆相模ゴム工業×ビルコム「LOVE DISTANCE」

コンドームメーカーの相模ゴムエ業は、昨年12月に同社の主力商品「サガミオリジナル0.02」のプランティンクを目的としたウェブキャンペーン「LOVE DISTANCE」を実施した。ゴールの日まで企業名を明かさないキャンペーンにおいて、メディアや社会の興味を持続させるための効果的なPR戦略を提案、実施したのがビルコムである。

20140728相模ゴム工業キャンペーン企画書1

◆興味を持続させるPRのタイミングと切り口

「LOVE DISTANCE」は、「恋愛には適度な距離が必要である」をテーマに、遠距離恋愛中のカップルがそれぞれ東京と福岡から走り出し、クリスマスイブに大阪で再会するまでの模様をウェブ上で生中継。2人の再会とともにクライアント名が明かされる「ブラインド・ブランデット・エンターテインメント」企画を実施した。

20140728相模ゴム工業プロモーション展開

相模ゴムエ業が認識していた課題は、「会社名を伏せたままメディアに取り上げられるのか」ということだ。ビルコムでは、事前にメディアに対してクライアント名を伝えた上で、メディアにクライアント名を明かさずに記事化してもらうアプローチを考案。クライアントから出された課題のほかにも、PRの視点から見た課題とその解決法も提示した。

一つ目の課題である「キャンペーン期間中の3ヵ月間、いかに注目を引き付けておくか」については、参加者募集、キャンペーン開始、ゴールの時期に段階的にニュースを配信。さらにゴール直前の話題喚起のため、遠距離恋愛に関するアンケート調査を実施し、その結果をリリースするという施策を提案した(①-A)。

20140728相模ゴム工業キャンペーン企画書2

また、もう一つの課題である「遠距離恋愛という普遍的なテーマでいかにメディア露出を狙うか」については、マーケティングやエンターテインメントなど様々な要素を含む今回の企画の特徴を生かし、媒体カテゴリーごとに切り口を変えてアプローチすることを提案した(①-B)。

◆プロセスを可視化し疑問と不安を取り除く

提案にあたっては、前述の課題解決方法を分かりやすく提示するとともに、PRが担当者にとって未経験の分野であることを考慮。各PR施策における目的から記事化までの流れをできるだけ分かりやすく示すと同時に、その理由を明確にした。ビルコムPRプロデュースディビジョンマネージャーの菅原良太氏は、「施策を実施した場合の結果と、そこに至るまでのプロセスを可視化して伝えることを心掛けました」と話す。